2012/01/09

待ち合わせの白い息

始まったばかりの今日

薄く明けていく空の下 外に出た

コートを羽織っても遮れない寒さは

身体の芯まで凍えさせるけど

あなたのいない部屋で

どんなに暖房の温度を上げても温まらない心より まし


吐く息が白くぼやけていく

夜だけ見える星のことを 何故か思った

冷えた身体より冷たい車のシートに座り

走り出す

下げ忘れていた 大きな音量の音楽にびくっとしながら


待ち合わせた場所

一足早く待っていたあなたの白い息

十分温まった車内にエスコート

十分待ったあなたの口内にチョコレート

明るくなった空の下

また 走り出す

冷たい手を不意に 首すじにつけられてびくっとしながら


いつもの 騒がしいやり取りが始まる

目的地についても 帰り道でも

どんなに音量を上げた音楽も

二人を邪魔出来はしない

どんなに暖房をかけても

白い息が出そうなほどの

僕らの熱い 恋

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