2011/11/30

朝焼け

いつもは起きない時間

家の皆が寝静まる中

そっと着替えて抜け出した

彼女と待ち合わせてみた朝焼けの

きれいな色は今も忘れない

ここから僕は始まったと 心の中でつぶやいたことも


そして

今僕は 上がったり下がったりの人生の中

どうやら一番下にいるらしい

夕焼けを見ないまま 深夜に放り出されて戸惑っている

光の無い世界 闇は叫びも涙も吸い込んでしまう

なんとか自分を自分のまま留めるだけで精一杯


けれど

ベッドの中で凍えながら

無くなりかけた希望と一緒に夜明けを待つ

いつか見た朝焼けに出会えるまで

ここで僕はまた始まったんだと 大きな声で叫ぶため

2011/11/29

未練

例えば

携帯の黒いケースの色だけで

君の黒髪を思い出すような未練

僕が異常なのか 君の魅力なのか分からないが

もう 惨めなほど立ち直れないでいる


気晴らしにドライブに出かけても

行く道 行く道で記憶が蘇ってくる

そうだ 僕らはずっと一緒で どこにでも出かけていたんだった


心の中にも 家の外にも君が一杯

いつのまにか 疲れ果てて眠ってしまった

一時の睡眠 一時の逃避


けれど


夢の世界にも 君がいた

本棚と僕と君

買って二ヶ月間 未開封な本棚

なぜ僕は こいつが欲しかったんだろう

入れないといけない程 本も溢れていないし

何の変哲も無いデザイン 期間限定の特価でもなかったし

時折自分で自分が分からない


昨日

なぜ僕は 片道70キロの店にいって

何も買わずに帰ってきたんだろう

なぜ僕は 言い出す勇気も無いくせに

あの子に電話してしまったんだろう

時折 じゃない

いつも自分で自分がわからないじゃないか


でもそれ以上に

どぎまぎしている僕に 自分すら把握できていない僕に

突然好きだといってくれた

あの子のことがわからない


何もかもわからないから 余計変になって

本棚の箱を開けてしまった 深夜4時

人生も 本棚もこれから組み立てだ

やめる

悩める自分をやめる

愚痴ばかりで見苦しく 足踏みばかりの自分を

でも

前向きで笑ってばかりの自分は 想像できないなあ

失敗してもくじけない

悪意を持った言葉も涼しく流す

いつも感謝の心を絶やさない

ああ

そんな自分は もう別の人みたいだ

もうこうやって

変わることを拒んでいる

いつかでもしかしもうきっといつかやがておそらく

悩める自分をあやめる



2011/11/27

青空に月

こんなにもきれいな月

どうしてだろう いつもの感動がない

月の周りの闇よりも重く濃い心の闇が

白金のような月明かりすら 遮ってしまうのかと

その事実に

また落胆する


結局は

自分を楽しませるのも 

苦しめるのは自分自身

あなたという太陽を失った僕を

その言葉だけで済ます 

そんなことは出来ないけれど

先ず 全てをあなたのせいにしないことから 始めたい


太陽がなくなっても残る青空になるんだって

無理と分かっていても 踏み出す心が生まれればいい

2011/11/26

そして僕は 前へ進む

冷たい土の上に座る

辺りは真っ暗で 

川の流れる音だけが聞こえる

そして僕は仰向けになる

雲ひとつ無い空 

星の輝く音が聞こえそう

ゆっくりと目を閉じる

真っ暗のなはずなのに 

星の残像が残って 

きれい

ここ何日かの嫌なことを 

洗い流す時間が始まる

2011/11/25

じゆう

寝る前に もっと起きていたいと思い 起きる頃には もっと寝ていたいと思う 独りのときには 恋人が欲しいくせに 付き合い始めると 独りの自由が欲しくなる つじつまのあった人間である必要は無い 自由を許せる 大きな人間になりたい

ご挨拶

ブログをはじめること数ヶ月。とりあえずの目安だった500ビューをこえました。 どのくらい読んで頂けているかは分かりませんが、感謝をしています。 寒い日も続き、今年の終わりも近づいている中、人生の厳しさに晒されています。 後ろ向きの詩ばかり浮かんできますが、あえて排除せずに創作しています。 抑圧するとどうしても不自然になるからです。心境がどれだけ反映するかみてみたいのもあります。 今は自分を励ます生活も、いつか役に立つ日が来るはず。私は生きている以上、生きることから逃げません。 それでは、また。

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失恋の失恋

失恋をして

別れてもいいところを忘れずに

いい恋をしたといえるよう

それなりの終わり方を心がけた

三ヶ月して

立ち直ったころに 追い討ちのような仕打ちをされて

結局口論をする羽目に

どうして君は

こんな僕をさらに突き放すの

きれいなままの失恋が音を立てて崩れた


失恋の失恋

こんなにもつらい世界があるなんて

くじけないようくじけるだけで精一杯

あんなにも愛した人がって

今でも信じられない 信じたくない

けれど現実は

寒さを増す秋とあいまって 僕を凍えさせる

かじかむ手 立ちすくむ僕

暖かい過去を捨て去ることが

本当の春を見つける術だと知る

2011/11/23

簡単

心の持ちようだよって

そんな一言で済まさないで

そんな簡単に切り替えることが出来るなら

何日も悩んだりしないはずじゃない


他人の苦しみは 分からないって

そんな他人事ですまなさないで

分かることじゃ重要じゃないの

分かるように考えてくれる

心配してくれる心が欲しかっただけなのに


あなたはいつも

じゃあどうすればいいんだよって

すぐに怒ってどこかへ行ってしまう

説明しないと返ってこない答えなんて 何の意味もないもの

どうしてすぐ諦めてしまうの


私が欲しいものは 簡単なものなのに

いつも手に入らずじまい

あなたを嫌いになれば こんな思いもしなくてすむのに


簡単なことが こんなに難しいものだとは思わなかった






























2011/11/21

スイッチ

心がきれいになるスイッチを押そう

悩みも 人の悪口も なくなってしまうスイッチを

嘘のないまっすぐな人間になれてしまう

言動と行動の不一致もなくなる魔法のようなスイッチ

背中の真ん中にあるので 自分では押せないのが一番目の問題

それを押してくれる人がいないのが二番目の問題








2011/11/20

真っ暗な海で

どこにいても

何をしていても

心の中のじわりと体中に広がっていくような

恋の終わりの悲しみは 僕の意識から消えることは無い

胸に手を突っ込んで

引きずり出せたら どんなに楽だろうって思う





それまでの幸せと それからの不幸を天秤にかけ

抜け出せない恋の残跡に

冬に向かう季節を重ねながら

まるで 大切に傷ついていくような

感傷が溢れる海の中を泳いでいる


息継ぎがいつか途切れてしまって

沈むのか 浮かんだままなのかって無駄な想像をする

月明かりも無い 真っ暗な海

進んでいるのか その場でもがいているのか

考えられないほど 真っ暗な海で

またね

普段の会話の中で 言い出せないまま終わるたび

いつも後悔をする

お互いなぜか 彼女、彼氏の話題をしないから

この恋に 芽があるのか無いのかが分からないままで

電話を切った後

会話の流れや 単語を思い出しながら

あのときの冗談ぽい

『大好き』や

質問をはぐらかして終わった

『皆いつも二人仲がいいのっていうんだけど、どうしよう』は

いったんどう受け取ればいいんだろうって悩むんだ

もっといい返事をすれば 決着は早くついたはずなのに

この仲が終わるのが怖くて 切り出せない 言い出せない

毎日続く大きな不安 その状況を楽しむ小さな喜び

そして また繰り返される

『またね』で終わる 後悔の始まり

あめ

心を洗い流す雨

洪水のように

マシンガンのように降り注ぐ


立ちつくし ただ雨を浴びると

いろんなものが削げ落ちて

雨がやむころには

明日を臨める自分になれる


また がんばれる

きっと

次の雨までは

2011/11/19

優しさのかたち

優しさが大好き

優しくしてくれる人が大好き

優しくしているときの自分も大好き

優しくしてもやさしくしてくれない人は大嫌い







2011/11/18

ある日を境に

ある日を境に

あなたと私は 恋人となった

目に見えた変化はないが 証明書など必要は無い

心と心は間違いなく繋がって

今までと同じ世界が 全て置き換わったかのような感覚

あなたを愛せて 本当に良かった


ある日を境に

あなたと私は 結婚をした

結婚式は無かったけれど そんなもの必要は無い

心と心は限りなく近づいて

今までの生活と これからの希望溢れる未来に心地よい眩暈

あなたを愛せて 本当に良かった


ある日の諍いで

あなたと私は 仲たがいをした

悲しみはあったけれど ひきとめはしない

心は遠く離れてしまい

今までの幸せと これからの抜け殻のような喪失感との戦いが始まった

いつ どんな日を境に思えるだろう また

あなたを愛せて 本当によかったと

2011/11/16

世界に幸せは溢れているというけれど

君を失って

僕は居場所をなくしてしまった

家の中も

車の中も

本屋や

人通りの多い街中でも

どこに行っても僕は

ここにいちゃいけないって 感じるんだ

ここにいるべきではないって 追い立てられるんだ

ベッドの中で布団を頭からかぶっていても

僕は落ち着かない

どうしちゃったんだろう

君は君自体と

僕のほとんどを奪っていってしまったんだろう

どうすればいいんだろう

それでもひとつの場所に居続けられないから

僕はまた 外に出る

帰るところが無いというのに

2011/11/13

何を恐れるというのか

足は歩くためにある

何を躊躇っているのか

目は見るためにある

何を怖がるというのか

耳は聴くためにある

何に怯えているのか

命は生きるためにある

何を恐れるというのか


現実は現実だ

来世や意味やその他の楽な逃げ道は うまく君を惑わすだろう

しかし 立ち向かえ そして 君の全てをぶつけ 生きていくのだ

過去は変えられない 現在をどうするか

それが君の過去になるのだ

2011/11/12

続く

旅を続けるたびに

きっと出会える再び

あのころのままではないだろうけれど

あなたが同じままでいられない以上

それは避けられないこと

望んではいけないこと

ホットミルクが恋しくなる冬

コタツの中で考えた














2011/11/11

憧れ→僻み

人はみな自由にあこがれる

あこがれる ということは自由を手にできないでいるということ

そして人はみな 自分が持っていないものを持つ者を妬み 僻む

自由を生業とする 猫

従順を生業とする 犬

猫はその自由奔放さ故に 妬み 僻まれる

鎖に繋がれ 小屋とえさを手にした犬は

君に何ていったんだい?


羨ましいな 僕は君にいうだろう

自由ほど 過酷なものであるものはないと

僕は身をもって知っているから


言わせておけばいい

自由をただ眩しい太陽のように思っている輩には

知らないんだよ

太陽こそ 他の何よりも

その身を犠牲にしているものはないってことを

2011/11/10

谷間

私は現実と想像の谷間に生きているものです

思っていたこともあり 思い通りにいかないこともあります

うーん 疲れたなあと

両方の世界で独り言

誰も拾ってくれないのはおんなじなので

まあ なんとかこの谷間で生きていけているようなものです






2011/11/09

独り力

独りでいることが怖かったので

『独り力』を磨くことにしました

どう力を伸ばすのか 自分でもよく分からなかったので

誰かに誘われない限り

独りで朝出かけて 夜遅く帰って来ることを繰り返したのです

ドライブや

町を闊歩や

ランチ

次第に慣れてきました

そして いつしか

外に出る引きこもりのような存在になってしまいました
















踊り(独りのダンスフロアで)

誰よりも愛している時もあり

あえて距離をおきたい時もあり

ちょっとした態度に腹を立てたり

可愛いしぐさにめろめろになったり

自分だけのものにしたくなるし

振られるのが怖くてすきといえなくなるし

もう どうしたらいいんだろう

眠れなくなって 想いを届けようと意気込んでも

実際に話すと 何にもいえないままで終わるんだ

繰り返しを繰り返して 疲れていくけれど

あなたは ただ素敵なまま

僕だけが 勝手に踊っているのです

2011/11/08

ずっと息を止めて

限界になって呼吸をするとき

否が応でも 生きていることを感じることが出来る


重なる不幸な出来事に限界になって生を終える人

突然の災害で 失われた多くの人

戦争に征き または戦争に巻き込まれ 死ぬ人

死があって初めて 生は際立つ残酷な事実

僕らは それぞれでそれを受容しなければならない


死を意識せずに 一生を送れることを

幸せと思う反面 不幸せのような気がした僕は

ため息を枕に また明日を生きるために 眠る

2011/11/06

少し固い人が言う幸せ

持っていたものが

例えば失われたときに

あなたを落ち込ませるものが 見えない幸せ

何かを新たに得る幸せより とても大事なもの


今 失いたくないものを探してみた

簡単には思い浮かばなかったけれど当然か

それは

人体における血管のようなものだろうから


同じように見えて 同じじゃない日常

今も大事に過ごしてみよう

どれが見えない幸せか分からない以上

全てが幸せであるともいえるのだから

水平線

あなたのスマイルは 僕を何マイルも走れるほどの栄養をくれる

突然のほっぺのキス

海岸で

手にしていた石を 水平線まで投げれる気がしてすみません

分かった気がした 気にしていた意思を

言い出せそうだったけれど やっぱり言えなかった苦い思い出

あなたは少しがっかりした顔をしていた


何度後悔しただろう あの時言っておけばよかったと本当に思うんだ

結婚した後も ことあるごとに言い続けられ

意気地なしと馬鹿にされながら

2011/11/04

例えば

心の傷を 体の傷に例えるなら

今の僕は 体中深い傷が出来ていても なぜか血が出ていない

いつ血が噴き出して死んでもおかしくない かといって治る見込みも無い

訪れる死を 怯えながら待っている状態

人を愛することは 確かに素晴らしい

けれど



それが叶わなかったときの反動は

深く愛していているほど深い

大丈夫だと 平気だと 言い聞かせていても

いつか血は噴き出し地を染める

僕はただ 呆然と

他人事のように 現在を眺めている

例えば

砂漠の真っ只中に放り込まれた瞬間の蛙のように















2011/11/03

ためいき

胸に手を当てて

無意識にする深呼吸

僕は言うのだ

流れに任せ あなたを好きだと

電話をかけ あなたが出た

どうしたの と言われても

あなたに告白するためです とはすぐに言えるわけがない

何度も行われた綿密な作戦は残念だけれど

実戦に耐えられるだけのものではなかった

流れに任せ 話が終わった

無意識に出た深いため息


何だろう うまく言えない 言い出せない

今の微妙な関係さえも 失いたくない僕は

それ以上のステップを 踏み出せないでいる

勇敢を夢見る 臆病な僕

眠れない夜を 後どのくらい続ければいいのか

落ちていく深い眠りの中

同じくらい深いため息が聞こえた

2011/11/02

水平線のように

こんなにも 上がり下がりのある人生も

いつか振り返ってみたら

懐かしくおもえるのかな

波立つ海の向こうの

水平線のように

私とあなたの視点に広がる世界

私の視点で広がる世界は

他の人のそれに比べ どうだろう

くすんでいたり

ゆがんでいたりしているのだろうか

それとも思っているより

ましに写っているのだろうか

知ることができないからこそ 気になるもの

訊いてもきっと

そのままの返事はないだろうから

私が見るままを きちんと表すことが出来ないように


でもあなたとは 共有していたい

互いに世界の一部どころではなく

世界のほぼすべてであると言い合えるように

見えなくても 感じたい

知っていると 思いたい

それが例え 結局は

私だけの視点だとしても

愛するあなたへ贈る詩

あなたは 女を見る目がないのよと

今までの彼女にうけた仕打ちを慰めてくれた君

やっと出会えた と思った

これからのすべてを 一緒にできる人と出会えた と

すべてが上手くいって

あなたは 私の人生は順風満帆 といってくれた

愛らしい 賢い 子供も授かって

何の曇りの無い人生を感じることが出来た


ありがとう 本当に感謝します

あなたの心が離れ 子供と一緒に去った今でも

だって 恋の終わりはどちらかのせいでもないし

何の引止めも無く 別れを同意したのは僕だから

今僕は ぽっかりとあいた穴を 埋めようとしたり 諦めかけたりして過ごしています

客観的に見て 人生の底にいるみたいです

いつも苦しんだり たまに思ったより大丈夫なときもあります

まだ 開けた未来は見えませんが何とか生きています


ねえ 僕は

女を見る目がなかったのかな

どうなんだろう

まだ答えを出せるほど 心が整理できていないんです