2012/12/24

何を失ったというのか

財布のなかに入っている

使われはしないクーポン券なら

失ったとしても何も問題はない

悲しみはない

それなら良かったんだけれど


きっと他の人には

何にも変化はない

でも

一人だけ

緑という色が失われたような

そんな喪失

緑を誇る森も

ただの灰色の木の集まりにしか見えない


うっすらとした危機感が伝える

失われたことすら

失われていく恐怖

無為に過ごす日々に

正しかったと思い込み押さえ込んだ思いは

脆くも崩れさる


灰色にしか見えない人生

どこから間違ってしまったのだろう

あるいは

色がついているって勘違いに気付いたのか


起きてしまった結果に

理由を求めたって

何にもならないんだけど

電気を消した部屋のベッドの中で

独り考える


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