2012/11/20

つじつますら合わない 自分の中の世界へ逃げた男は

どんな漂白剤も効果がない 真っ黒な 真っ黒な気持ち

その奥底で じわじわと上に登ってくる悪臭には

どんな消臭剤も効果がない


言葉にあらわせないものを 誰にどう相談すればいいのだろう

あざ笑うかのように

それは全体に広がってゆく

言葉もなく理解してくれるような人が居れば別なんだけれど


きのこの群生する 紫色の土

ぎらぎらとした目をした長い尾を持つ魚が

その周りの沼を泳いでいる

夢ですら見ないような光景に

たった一人で立ち続けていくような孤独


誰も居ない

何も助けのない 

終わりのない 自分の作り出した世界に

ただはまり込んで目を閉じる


現実を直視するよりはましだという

本当の恐怖から逃げた先で












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