誰もが胸の奥に作っている秘密の部屋
疲れた自分を匿う
最後の逃げ場所
今日も叫びきれない叫び声が
その部屋で上がる
真っ赤な花びらのついていた
かつては花であったものが
考える限りの方法で千切られている
踏みつけられたものが多数の破片
例えばそんなものだらけの部屋
何度も椅子は放り上げられ
机はひっくり返った後元に戻されまたひっくり返る
白と黒を何層も重ねたカーペットの上で
時刻むもの全てが排除された部屋
言葉数や韻だけでないもので積みげられた
不思議なリズムに迷い込んだカマキリは
獲物は自分だと知らされた瞬間に首を刈られる
その瞬間にまたその部屋に迷い込む
そんな真闇の運命の繰り返しを味わう部屋
フォーカスされた画面はどんどん尺を伸ばされ
最後に写りこんだのは
本物に限りなく近い笑顔の自分だった
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