2012/03/13

部屋に響く地獄の声

広い部屋に独り

空間に押しつぶされるような感覚

ソファーはソファーのまま ピアノはピアノのまま

突然しゃべりだして 遊び相手になってくれることもない

茶色の床 白い壁紙 黒い壁掛け時計 そして僕

不調和はここまでくると なにかしらの調和を生んでいるように感じる

時計の音 遠くを走る車の音 冷蔵庫のぶうんとする音 僕の心臓の音

これ以上の音はない あったところで 何も変わらない

広い部屋に独り 自分のネガティブさが十分に発揮され

僕は 僕のまま あの頃は あの頃のまま


幸せだった過去は 突然現れて僕を鬱にする

へへへ あの頃の幸せは いまのお前を苦しめるためだったんだ 

と 頭の中 胸の中を ぐわんぐわんと響き続けている

天井は裂け その上の空も裂け 一瞬で真っ暗な世界に包まれる

あなたのことをずっと好きでいるねって

あの言葉が今は 僕を地獄に落とす

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