2012/03/30

変わる

あの時のまま変わらないでいたら 

どれだけ幸せだったろう

きっと

二人は終わりを予感して 

あの時そう言い合ったんだろう


こんなにも無残に終わるとは想像できなかったけれど


そんな僕もやっと 半年を過ぎ 

色々な人と関わるようになって 周りの人に 『変わったね』って言われるようになった


でも まだ変わんないよ

傷はいつだって 不意に心臓を串刺しにする

でも 傷だらけの心を さらに傷だらけにしながら

僕は歩き出す だってうずくまっていたって 

何も変わらなかったのだから


大切なものほど 手から零れ落ちていく ぼくは 

手にこびりついたどす黒いぬったりとしたものを 少しでもすすぎ落とすために

前を向いて生きていくことにした

2012/03/29

心だけかんじ

どうしよう

このうずくまってしまいそうな心のいたみを

ほんとうに いたい

どこにも いたくないみたいに

心ははいつも ぼくのじゆうになってはくれない

じぶんの心も 

あなたの心も

2012/03/26

芥ー

気にしてないっていいながら そっと離れていく心

だってわざわざ 気にしてるって答えるわけが無いでしょ?

起こってしまったことをどうにかしようってこと自体が あなた 虫が良すぎじゃありませんか?

やるだけやって 謝って済ますなんて

許さなかったらどうせ こんなに謝ってるのにって思うんでしょ?

もう 自分の敷いたレールに乗せようって気が満々

絶対に乗りません


だから

気にしてないっていいながら 

あなたのその脚本に沿いながら

謝った 誤ったあなたへの 静かな反撃の作戦は温まっているのです

そうやって生きてきて 当たり前に進めてきたその劇が

わたしというアクターによって 芥になればいいのです

流れ星

あなたと私は ただのあなたと私

突然日本人 と括られたとしても

だからこそ 共感できるところは大切にしたい


私は海亀の産卵をみて 一緒に涙する

突然動物 と括られたとしても

だからこそ 生を共にする感覚を大切にしたい


私は輝く星空の下 ただ息を呑む

突然原子出来ている と括られたとしても

だけれども そんなにも輝くことはできないって知っているから

時も忘れてただ見上げ続けている


きらりと落ちる 流れ星

君にとっての終わりを 

不謹慎にも僕らは 幸運のひとつとして感じてしまう

ちりになって燃え尽きる君に どうして僕らは 願い事をしているんだろう

命を終えるまでの 一瞬の最後の輝き

ああ そうか それを僕らの人生と重ねて きっと 願うんだ

幸せになれますように 輝くような最後が送れますようにって

2012/03/24

あさ

あたらしいあさに

ぼくはきょうもきぼうをもてないでいる


どうせきたいしたって がっかりするだけ

そしてこころは どろどろとしたえきたいに

ぼくにとってまいにちは だれかがいうように 

おなじひはない なんておもえないんだ

ちがいがあったとしても ごこかろっこのまちがいさがし

まるで しょうがくせいのざっしのふろくのようなもの



やがてこころは つめたいこたいになってしまった

さいごのあさって いったいどんなめざめなんだろうって

ふとおもって ないた

2012/03/23

君は笑む

雨が降る

僕は駐車場から駅までの少しの時間ですら

とんでもなく不愉快に思った

君が来る

僕は早く着きすぎた駅の椅子に座り

何万回もの貧乏ゆすりを続けていた

雨が降る

僕は駅から駐車場までの少しの時間ですら

同じ傘に入っているあなたで幸せを感じた

雨が止む

僕と君との笑いだらけの会話は

だからといって止むことはなかった

僕は祈る

雨にも風にも そして晴れにも左右されない 君と続く永遠の幸せを

いつものように おーい って 待ちきれずに遠くから大きな声で呼ぶと

君は笑む

2012/03/18

うらはら

さよならがいえるだけ幸せだったのかもしれない そういい聞かせたとたん 涙がこぼれた

2012/03/16

パラレルライン

何でも病のせいにしてしまう弱さと

弱さをただ攻め立てる心の狭さとが

この社会を黒くうめつくしていく

言い訳ばかりする結果を残せない人

結果だけでしか物事を判断しない人

どちらもずっと過ちを続けていくのだろう


絶対に交わることのないパラレルライン

それすらも僕は 無駄と思えないでいる

お説教

頑張れという人を嫌いという人が嫌い

そりゃあね 陳腐で他人事のようで

これ以上頑張れっていうの?って感じるのはわかるけど

わかるけど

言葉はみつかんないなか どうにか声をかけたことばでしょう

なんでその気持ちを汲み取ってあげないのさって

お酒を飲んでるわけじゃない僕が 君に説教しているわけなんですよ

それでもあなたが好きだから

お腹が痛くなってうずくまっても

だれも『だいじょうぶ?』って言ってくれはしない

小さな子供の頃には戻れないんだ


気持ちが折れて心のなかで叫んでも

誰の耳にも届きはしない

助けてほしいくせに 言わなくても気づいてほしいなんて

高慢なんじゃないかな

それで相手を見限るなんて 男を見る目がなかったってため息をつくのは

 ひどいんじゃないかな


あなたの声が聞きたい

そんな君のままでいいから

今度は聞き取ってみせるから

2012/03/14

得失

人間は何かをうしないながら生きているんだよって

小さな頃言われた気がする

だからいつか 皆死んでいくんだよって


私は 確かに多くのものを失ってきた

けれど

何も得なかったわけじゃない

あなたの愛 授かった子供達 生きてきてよかったって

本気でそう思えるんだ

2012/03/13

部屋に響く地獄の声

広い部屋に独り

空間に押しつぶされるような感覚

ソファーはソファーのまま ピアノはピアノのまま

突然しゃべりだして 遊び相手になってくれることもない

茶色の床 白い壁紙 黒い壁掛け時計 そして僕

不調和はここまでくると なにかしらの調和を生んでいるように感じる

時計の音 遠くを走る車の音 冷蔵庫のぶうんとする音 僕の心臓の音

これ以上の音はない あったところで 何も変わらない

広い部屋に独り 自分のネガティブさが十分に発揮され

僕は 僕のまま あの頃は あの頃のまま


幸せだった過去は 突然現れて僕を鬱にする

へへへ あの頃の幸せは いまのお前を苦しめるためだったんだ 

と 頭の中 胸の中を ぐわんぐわんと響き続けている

天井は裂け その上の空も裂け 一瞬で真っ暗な世界に包まれる

あなたのことをずっと好きでいるねって

あの言葉が今は 僕を地獄に落とす

2012/03/06

青と茶色 空と地面

幸せを 例えば青色としたら

僕はいま 茶色

豊かな心も持てず 得たいものは多く 努力は少ない

飛び立つことの出来ない地べたを這いつくばる羽をなくした虫


青い空は いつまでも高く 高く上にただ存在するだけ

ねえ あなたを例えるなら 青色

僕はいま 茶色

 羽は失ったんじゃない 自分からもぎとってしまったんだ

見上げるだけの恋

選択した不自由な自由に 時折苦笑い 穴を掘り 眠る

そしていつか 茶色は黒へ

2012/03/04

言葉は介する

言葉が涌き出る感覚

考えと言葉が一つになる時は少ない

イメージはいつもイメージでしかないのだから

その出てきた言葉がまた

第三者にそのまま伝わることも

それ以上に少ない

2012/03/01

幸せの鳥が破れ 思ったことは

世界とあなたが 一緒になって

僕は幸せでたまらなかった

青白く輝く鳥が

闇夜をそっと 飛び立つように

何ていえばいいんだろう

言葉はつまり 言葉でしかなかったってこと


笑顔が笑顔を呼び

笑いの上に 笑いがのっかっていくような


牧歌って 誰かが呟いた気がした


ああこんな人生なら 今終わったって構わないって

思ったことは本当 思っただけだけど


そして人生は決して四季になぞらえるべきじゃないって

言い聞かせていた僕に訪れた冬

草木は枯れ落ち 僕は再び一人になった

世界からあなたが 剥がれ落ちてしまって

狭い 暗い 寒い世界だけが残った

幸せと名のつくものすべて 持って行かれてしまった僕は

闇夜にそっと戻ってきた 鳥

闇と同じくらい深い黒い 鳥


何ていえばいいんだろう

言葉はつまり 言葉でしかなかったってこと

流れていく涙で

言葉は詰まり 言葉すらでなかったってこと

くやしくて惨めな中で 思ったことは



ああこんな人生なら まだ続いたって構わない

恋人以上 友達未満

どうしてだろう

あなたと話しているときの

冗談まじりの 大好き や

仕返しに呟く 冷たい が

深く心に刻まれるのだろうって


友達でもない 恋人でもない関係で

ここまで素をだせるのだろうって


話し始めの頃

あなたはとても優しかったと

いうとあなたは切り返し

だけど今は 親密じゃない?って

確かにそう でも


やっぱり僕は思うんだ

どうしてだろう

友達でもない 恋人でもない関係で

こんな会話が出来るのだろうって


青い 青い空に 太陽じゃなく 満月がきらめいているような


恋人以上 友達未満


あなたへ伝えたい

すきだって言葉

どうして届かないんだろう


声にださないからだって

ほんとはわかっているんだけれど