2012/04/21

あしあと

悲しいときは過ぎ去って

とけたこおりからでてきたあおいめのように

僕はゆっくり立ち上がり

ぬかるんだじめんにあしあとをのこしてゆく


雪の夜にそっと去っていった

あなたがゆきにのこしたひーるのくぼみをたどるように


舗装された道路に辿り着き歩くと

くつのかたちのどろがぼくのあとにつづく

縋り付く泥を全て捨てさる頃

くつのぎょうれつはそこでとぎれてしまうだろう


新しい僕の歩みはもう何も残さない

たちどまったようにのこるあしあと


それはあなたを失った悲しみ

すすんでいくぼくをうらめしそうにみつめている

もう遠く離れて見えなくなった今でも

めぐるふるがふらせたゆきにかくされたとしても

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