まだ何も知らなかった(何もと言えるくらいしか知らなかった)頃
私の世界は殆どが想像でできていた
成長の過程で増えていく知識に
想像の世界が瞬く間に侵食され
多くの素晴らしきまだ見ぬ世界が
そうではなかった世界に塗り替えられていった
何も知らないということと
何かを知るということが
簡単に白黒を付けられるものではなかったことに
切なさを禁じ得ない
知ってみると案外
何ということはなかったんだなんて
それでも まだ
知識や認識が届かない 私の世界に
救いが残っていると信じている
まだ何も知らなかった頃の
まだ見ぬ世界を想い なかなか寝付けなかった夜
世界はあんなにも
希望や驚きに満ちたものであったのだから
0 件のコメント:
コメントを投稿