2016/11/20

真っ暗な部屋でうっすらとた豆電球は 僕を見返していた

制御できない

無駄に上機嫌な状態から
何も考えたくない程の落ち込みまでの
ジェットコースターのような心の落ち込み

僕はただ
これ以上悪化しないよう
祈るばかりだ

世界は 結局自分次第
心持ちに限っては ね

何の音も出ない
ワイヤレススピーカー

何も映っていない
液晶ディスプレイ

真っ暗な部屋で
豆電球のあたりをずっと見つめる僕

世界は 結局自分次第
心持ちに限っては ね


デフォルメされた くまの絵

くまってほんとうは 所詮熊なんだぜ?
だれかに諭したくなる

でも

くまも 熊
ベアーも クマ

そんな中聞こえた
遠くで聞こえるドライヤーの音

ドライヤーって 日本語っぽくいうと
何ていえばいいんだろう?って考えながら
寝返りを打つ

闇になれた目は 真っ暗な部屋の中の
豆電球を見つけた
うっすらと見える それは
僕を見返しているようだった

世界は 結局自分次第
心持ちに限っては

暗い気持ちの中にも 何か見えるはず
やっと落ち着いた心で 思えたこと



2016/10/02

だれか教えてよ

皆の生活を、社会を良くするって言って当選した人の次の選挙で
別の人がもっとよい生活を社会をって
前の人のような失政をくりかえしません!っていう

ってことは

その前に当選した人が嘘つきで
それに騙された有権者も馬鹿ってことなの?

どうせ新しく当選した人だって
次の選挙では何らかのミスを論われていくんでしょう?
こんなバカげたサイクルはいつまで続いていくの?

ねえ だれかおしえて

永遠の愛を誓った人たちが
死が二人を分かつまで本当に愛し合っていた割合を

きっとかなり低いと思うけれど

結局は途中で別の道を歩んでしまったり
一緒に住んでいるだけで心は既に離れてしまっている
そんな人達が多いのはなぜ?

どちらか一方が悪かったり
ふたりとも馬鹿だったりするんでしょう
簡単に考えても
馬鹿の割合は多そうですねって言いかけて
この世の暗闇の深さを知ってしまった

ねえ だれか教えて

不幸続きの人の慰めに
いつかいいことがあるさって
無責任にいう人の頭の構造を

その場その場で
思ったまま相手を傷つける浅くて軽い言葉
そんな馬鹿の意味もない慰めに傷つきながらも
『ありがとう』
って言わなければいけない不幸続きの人の気持ち

その人は一生知ることは出来ないだろうけれど


きっと
誰にもわからない

この世界に蔓延する不幸のシステム
形を変え
人類は数多く起こる不幸の中
ごくわずかに起こる幸せに縋って
生きていかなければならないのでしょう

日が昇る回数を
日が沈む回数が追い抜けないのと同様に



2016/09/03

空気

おはようの空気

ドアを開けて出かけていく私と入れ違いに
すっと入ってくる清々しい冷気を纏って

お帰りの空気

ドアを開けて入り込む私を迎えるように
ゆっくりと包むこむような暖かさ


2016/07/01

意志を持たない石との会話

人が誰かに迷惑をかけなければ
何をしたって良いというなら

僕は今
足元に転がっている石と話せることにして
色々想像をしたって構わないということだ

時には経済や
時は宇宙の神秘について一通り話し込んだ後

『また今度』って
その石を川に放り投げたっていいんだろうな

その石だって
きっと何の意志もない存在だろうけど
夕焼けを映した綺麗な波打を見せる
川の水面に達する寸前までの
『覚えてろ!!』っていう恨みの言葉を
想像したって良いはずなんだ

とかなんとか考えていたら
もう夜

帰って風呂入って寝よう


2016/06/15

幸せなひと時

しぃ・・・っ

まだきちんと眠っていないから
もう少し音を立てずにいて

小さなネズミの赤ちゃんが
廃墟の穴の空いた壁の向こう
眠りにつこうとしている

車が通る音がする度
母親ネズミは赤ちゃんが起きないか心配する

もういいかな
行ってらっしゃい
気をつけて

明日
早く目を覚ます子供のために
虫を取りに行った父親ネズミ

眠りから覚めないよう
母親ネズミはそっと横で眠る

翌朝

帰ってこない父親ネズミを
壁から少しの距離の
扉の向こうで

猫からかじられた死体を見つけるまでの
ほんのわずかな

幸せだったひと時


2016/05/30

太陽に向かって後ろを向いた

太陽に向かった後
後ろを向いて足元を見てみると
太陽と僕とを結ぶ直線上に影ができる

ねえ
君は僕の真似をしているけれど
決して僕だとは誤認しないし
話すこともできないじゃないか

いじわるをして
壁に君を映してみたら
壁に張り付くように
無様な格好になったけれど
君はそれを僕に
やめさせることは出来ない

少しの間眺めて
飽きてしまうと
僕は家路についた

またいつか
暇な時に君で遊んでみようと思う

少し
生きることにつかれた時にでも


その何日か後の週末
特にすることのなかった僕は

太陽に向かった後

後ろを向いた

2016/04/28

月は何も知らず(知っていたとしてもそうとは振る舞わず)のぼる

真っ赤な顔をして真っ赤な嘘

認めない嘘は真実?

嘘の可能性が著しく高い最終確認?

夕焼けがいつの間にか
沈みかけの真っ赤な太陽

陥落するハリボテの薄い嘘
その先は太陽の光無き
真っ暗な夜

月が何も知らずゆっくりとのぼる頃
その冷たくも温かい光は

どんな表情に注がれるのだろう



2016/02/10

宇宙っていうとすぐ はるか遠くを考えてしまう人へ

この宇宙は人が言うには
今でも膨張をしているらしい

そして

膨張する前の空間が何かも
そもそも宇宙の外も中もどうなっているかも分からないらしい

ずっと上に有る空の向こうに
地上から手をのばしているみたい

翻って僕らは
お互いの心の中すらすべて分かるわけではない

分からないことや
できることの限界の多い世界

僕はいくら地球がひっくり返ったって
『願いはきっと叶う』なんて
馬鹿げた事をいうつもりはない

見えないずっと遠くだけじゃなく
僕の手の届く範囲のここだって
宇宙の一部

遠くを見るばかりで
近くを見過ごさないで

たまには空を
見上げるのもいいけれど

2016/01/31

宵闇

宵闇に
潜ませていた暗い思いが
目を光らせている

俺は隠れているけれど
決して何処かへ行ったりはしない
俺がここに居ることを
忘れたふりなんてするんじゃないぞ


朝になると
闇と一緒に居なくなったように見えるが
見えないだけで
また夜には光る目が知らせてくれる

宵闇に
潜ませている暗い思いが
歯を光らせている

俺は動いてはいないけれど
決してこのまま動かないわけではない
俺がここに居ることで
ずっと平穏が続くなんて思うんじゃないぞ




2016/01/17

川辺に座りて

川辺に座り
近くを飛んでいる小さな虫を見て
こんなちっぽけな存在でも
自然の連鎖何かに含まれているんだって関心した

同じ生き物とはいえ
そんな地球の脇役の中の脇役に生まれたことを
少し同情しつつ
結局役割の大きさに関わらず
生命は終わるものなんだよなって
悲しい悟り

同じ人間でも
辿る人生は色々

年代や
国や
種別や
持って生まれた特徴や
生まれた後の境遇
等などで変わるけれど

寿命という砂時計は
さらさらと進んでいく

残った砂の量は誰にも分からない

どんな人生を送っても死んでしまうからこそ
その間は楽しく暮らしていたいって思えた

ふと気付けば
辺りは夕暮れ

耳の近くを
少し不快な羽音を立てて
虫が通りすぎていった