2014/10/22

白い服を着た 髪の長い人が 首を吊っていた

以前住んでいた家で

昔少年だった僕が

昔の姿で部屋を移ると

玄関代わりにしていた大きなガラス戸の向こうで

真っ白な服を着た髪の長い人が

首を吊っているのを見て吐いて夢から覚めた


忘れられやすい夢の中

何年も忘れられない光景


意味や

誰だったのかは置いてしまっても

鮮烈なイメージというものは

脳に焼きつくものなんだろうなって実感


実感は通常

かなり強く納得できる理論以外を寄せ付けない

僕は個体

人間であり

僕である証


寝ていない時にも

急に脳裏に浮かぶ

首を吊っていた髪の長い人は

こっちを向いていたのに

顔が見えなかった


忘れたんじゃなく









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