2014/10/10

吐き気

無数に引き詰められた

真っ赤なタイルの間の白い線が

よく見たら蛆虫だったと知った時のような突然の吐き気に

さっきまでの

何事もなかった頃の自分との乖離に

心がなじめないでいる僕は


世界が刻一刻と

時間という絶対的な力に押され

何か変化し続けていることを

思い知らされた


希望的観測を集めた予感なんて

暇な時間に適当に書いた絵みたいなもの


効くかどうかもわからない薬を

プラスティックの臭いのする水で飲み干しながら

 布団をかぶって丸まった僕は

体温を奪われながらいつのまにか暖められ

起きたら忘れ去られてしまう悪夢に放りこまれた


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