扶養される以上
親子という避けられない絆って奴が
決して覆せない上下関係を生む
人間は善意だけの生き物ではなくて
歪んだ多くの人間は数多く子供を産む
ストレスを 他愛なく向け
逃げ道を知らない子供を追い詰める
ほんの稀にみせる
笑顔や優しさで
絆をどうにか保ちながら
その稀な 気まぐれな感情は
子供を更に悩ませる
家族に逃げられない子供は
社会で受ける傷を癒せないまま
傷に傷を重ねる
もう誰のせいか分からないまま
回りまわって自分で自分の命を終わらせるまで
2012/08/28
2012/08/26
空き缶
空き缶が 僕を追い越した
飲み干して無造作においた缶が
ぼくは長く立ち止まりすぎて
進むことに違和感を覚えていたのだろう
ともかく
いつのまにか倒れて転がった缶は
悩み立ち止まる僕を追い越した
それについていくように
誘われるまま歩き出す僕
街灯が二人を映し出す
まるで一緒に仲良く歩いているように
飲み干して無造作においた缶が
ぼくは長く立ち止まりすぎて
進むことに違和感を覚えていたのだろう
ともかく
いつのまにか倒れて転がった缶は
悩み立ち止まる僕を追い越した
それについていくように
誘われるまま歩き出す僕
街灯が二人を映し出す
まるで一緒に仲良く歩いているように
風は吹いて
風は僕の近くを通りすぎ
その先の木の枝を揺らしていった
遠くに聞こえる車のおと
近くで鳴く虫のねに
何かを考えていたけれど
すぐに思い出せない僕
そしてさっきの風がやって来て
僕の心の枝を揺らしていった
その先の木の枝を揺らしていった
遠くに聞こえる車のおと
近くで鳴く虫のねに
何かを考えていたけれど
すぐに思い出せない僕
そしてさっきの風がやって来て
僕の心の枝を揺らしていった
それはあたかも
それはあたかも当然であるように
起きるすべての出来事は受け入れられていくけれど
何も必然なものなどなく
何も仕方ないものなんてない
僕らは生きていく中で起きるすべての出来事を
もっと意味あるものに感じるべきだし
もっと気楽に吟味していくべきなんだ
…そんな何をいっているかわからない
曖昧で何かをいっているようで何もいっていない人の言うことを
あなたは人生の時間を無駄に費やすことはない
あなたは何も考えず受け入れていく人生こそが
何よりも敬虔で思慮深い人生の送りかたであることを知っているのだから
起きるすべての出来事は受け入れられていくけれど
何も必然なものなどなく
何も仕方ないものなんてない
僕らは生きていく中で起きるすべての出来事を
もっと意味あるものに感じるべきだし
もっと気楽に吟味していくべきなんだ
…そんな何をいっているかわからない
曖昧で何かをいっているようで何もいっていない人の言うことを
あなたは人生の時間を無駄に費やすことはない
あなたは何も考えず受け入れていく人生こそが
何よりも敬虔で思慮深い人生の送りかたであることを知っているのだから
2012/08/21
2012/08/20
独白
わたしのなかの
ゲーテやリルケやヘッセがいくら首を傾げても
表現の型はわたしの幅でしか広がるわけでなく
『わたし』 の詞でしかあらわすことはできません
どこかにいるような 無理矢理な韻で世界を狭めるような真似も
定型にその魂を合わせて使いたくもない言葉をはめ込むような
そんなひとにもなりたくありません
ゲーテやリルケやヘッセがいくら首を傾げても
表現の型はわたしの幅でしか広がるわけでなく
『わたし』 の詞でしかあらわすことはできません
どこかにいるような 無理矢理な韻で世界を狭めるような真似も
定型にその魂を合わせて使いたくもない言葉をはめ込むような
そんなひとにもなりたくありません
2012/08/18
景色
少し高いところにある神社から
見下ろす海がとてもきれいで
買ってきたハンバーガー
二人ならんで食べていたっけ
今 独りでこの場所からみる景色
昔ばかりに想いが向いて ちゃんとみることができない
あなたは今も元気でしょうか
夏だというのに
強い陽射しと 蝉の音に負けず しんみりと思う
気持ちの抜け殻に話しかける
あなたは今も元気でしょうか
買ってきたハンバーガー
二人ならんで食べていたっけ
今 独りでこの場所からみる景色
昔ばかりに想いが向いて ちゃんとみることができない
あなたは今も元気でしょうか
夏だというのに
強い陽射しと 蝉の音に負けず しんみりと思う
気持ちの抜け殻に話しかける
あなたは今も元気でしょうか
2012/08/15
夏の日差しを反射する
ガラス越しの世界
太陽の光を元気いっぱいにはねかえす
緑の木々が枝を風にまかせている
セミの声
僕は飲みかけのコーヒーを置いたままカフェを出た
降り注ぐ太陽の光を
少し照れ臭そうに反射しながら
太陽の光を元気いっぱいにはねかえす
緑の木々が枝を風にまかせている
セミの声
僕は飲みかけのコーヒーを置いたままカフェを出た
降り注ぐ太陽の光を
少し照れ臭そうに反射しながら
2012/08/14
天国
清潔な駅にするために
段ボール生活者を排除します
僕らは何者なのだろう
高所得者は税金の安いところへ
タックスヘイブン
そんな真似をしてまでたどり着く天国ってなんだろう
日差しは今日も降り注ぐ
風はなく
暑い日が続くでしょう
今日が終われば
明日になる世界
どうして僕たちは
貧富をもっと向かい合わさないのでしょう
段ボール生活者を排除します
僕らは何者なのだろう
高所得者は税金の安いところへ
タックスヘイブン
そんな真似をしてまでたどり着く天国ってなんだろう
日差しは今日も降り注ぐ
風はなく
暑い日が続くでしょう
今日が終われば
明日になる世界
どうして僕たちは
貧富をもっと向かい合わさないのでしょう
愛するあなたの謀
遠くに見えるからこそ尊くて
手には入らないからこそ貴重なんだよって
そんな無責任なこといって逃げないで
あなたはいつも逃げ腰で
期待だけさせて終わらせる
我慢できずに別れを切り出す
…それさえ計算しているようで
愛ゆえに
憎い
手には入らないからこそ貴重なんだよって
そんな無責任なこといって逃げないで
あなたはいつも逃げ腰で
期待だけさせて終わらせる
我慢できずに別れを切り出す
…それさえ計算しているようで
愛ゆえに
憎い
たとえ、それがいくら追いかけても追いつけない、手に入らない蜃気楼のようなものだったとしても
いつも遠くに見えていた幸せが
少し近づいて見えたようで
僕はその足を
ゆっくりと早めていった
幸せという蜃気楼
それでも僕は信じよう
セミの鳴き声と一緒に差し込んでくる真夏の太陽の光
ぼくは飛び起きて
先ず歯を磨く
少し近づいて見えたようで
僕はその足を
ゆっくりと早めていった
幸せという蜃気楼
それでも僕は信じよう
セミの鳴き声と一緒に差し込んでくる真夏の太陽の光
ぼくは飛び起きて
先ず歯を磨く
2012/08/11
なんの変哲もない日に思う
例えば僕が死んだとして
誰にも知られず死んだとして
僕が生きてきたことのすべてがそれで無駄になるわけじゃない
もうすでに
死ぬ前に意味がなかったことだったのだから
死んだことでなんの変化もないことなんだって
うずくまりながら考える
気の持ちようだよって人は言うけど
じゃあ簡単に切り替えられるものなのって言い返すような
暗く閉じた心が今日も僕の心を占める
誰にも知られず死んだとして
僕が生きてきたことのすべてがそれで無駄になるわけじゃない
もうすでに
死ぬ前に意味がなかったことだったのだから
死んだことでなんの変化もないことなんだって
うずくまりながら考える
気の持ちようだよって人は言うけど
じゃあ簡単に切り替えられるものなのって言い返すような
暗く閉じた心が今日も僕の心を占める
2012/08/07
見えないもの
会えないでいる間のメールや電話に
我慢と不安とが混ざりあい
僕らはもっと会いたくなった
こころって見えないものが
二人の関係っていう見えないものを形作る
見えたとしたらどんな風だろうね
大きなピラミッドのようなものかなってあなたに言うと
どこまでも広がる海のようなものよってあなたが言った
電話越しの二人だけどきっと お互いはちゃんとお互いを感じている
どこまでも広がる海に浮かぶ大きなピラミッド
我慢と不安とが混ざりあい
僕らはもっと会いたくなった
こころって見えないものが
二人の関係っていう見えないものを形作る
見えたとしたらどんな風だろうね
大きなピラミッドのようなものかなってあなたに言うと
どこまでも広がる海のようなものよってあなたが言った
電話越しの二人だけどきっと お互いはちゃんとお互いを感じている
どこまでも広がる海に浮かぶ大きなピラミッド
2012/08/05
今
『今』は時間を駆け抜ける僕らにとって
降り注ぐ未来と僕らが面した瞬間だから
ってよく分からない顔をしている君に言う
『今』ってそんな難しいもの?
君は赤い傘を開いたり閉じたりしながら
雲の切れ間から見える青い空を見つめている
降り続く雨が未来として
わたしに当たった瞬間が『今』だとしたら
この晴れ間は何なのでしょうね
僕らは考えにつまって話題を変えた
傘から滑り落ちた水滴は 水溜まりに飛び込んだ
僕らはそんなことに気にも留めず
やっときたバスに乗り込んだ
降り注ぐ未来と僕らが面した瞬間だから
ってよく分からない顔をしている君に言う
『今』ってそんな難しいもの?
君は赤い傘を開いたり閉じたりしながら
雲の切れ間から見える青い空を見つめている
降り続く雨が未来として
わたしに当たった瞬間が『今』だとしたら
この晴れ間は何なのでしょうね
僕らは考えにつまって話題を変えた
傘から滑り落ちた水滴は 水溜まりに飛び込んだ
僕らはそんなことに気にも留めず
やっときたバスに乗り込んだ
2012/08/02
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