戦争があったとして
男が妻を置いて戦いに赴くとして
その戦いのうちに 命を失ってしまったとして
結果 その国が勝ったとして
男が死んでしまったその国に
妻は何の価値を抱くだろう
これは
何通りにもある中の
たった一つの考え方だけれど
他のどの考え方にも劣らないと
強く思える
遺骨もない墓に
跪き手を合わせる妻に
国は一体何をしてあげられるのだろう
男は一体何をしてあげられるのだろう
墓に落ちる涙や雨は
今日も
今週も
今月も
今年も
濡れては乾くを繰り返すばかり
形を持たない国は
また過ちを繰り返しながら
存在し続ける
0 件のコメント:
コメントを投稿