2024/12/22

思い出して泣いた思い出はあなたと別れた時間から先にできた あなたとの思い出(remastered)

ぼくが知っている 死んでいった人たち
そして
これから死んでいく人たちを
どうか ぼくが忘れませんように
ぼくは
その人たちが死んですぐに泣かないからって
悲しんでいないわけではない ので
薄情だとか ドライだとか
勝手な押し付けをされるのだけは 困る

病で 別れが決まっている人との時間は
何よりも つらい
いずれ別れる悲しみが 先にやってきて
会うのが辛くって 逃げ出したときもある

泣いた からって
泣かなかった からって
どっちにしたって変わらない

月日が過ぎ ふと思い出して
急に涙が ぼろぼろと 落ちてしまって
嗚咽を漏らすことがあっても
思い出して泣いたことが
あなたが死んだ後にもできた思い出になるから
少し嬉しく思えます

楽しかったね
喧嘩もしたね
もう会えないことが 残念でなりません
でもこうやって 覚えています
あなたを覚えているから
今ぼくはこんなにも泣いています!

ねえ なんで
誰にでも当たり前に訪れる死に
こんなに胸を締め付けられてしまうの?
それがせめてもの 手向け?
自分への 慰め?

ふう 
いくら悩んでもわからないや

少し 
足を止めて
目をとじ浅呼吸して 
少しして 
目をあけ足を進めた
この場所から 
この時間から 
僕は前へ 
仕方なく 
進んだ

みんなを置いて行くわけじゃない
一緒に
記憶として連れて行って
たまに思い出して
大きな声で
泣くのです

誰もみていないところで
大きな声で
泣くのです






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