たなびく旗
風はコートを通り抜けて
体温を盗んでゆく
歩くたびに
つま先の先の方の
冷たい痛み
飛んでいけたらと考えが逃避
遠くで自転車の倒れる音
持ち主が帰ってくるまで
そのままなんだろうなと
冷めた推測
疲れのせいか
もともとの本性だろうか
どっちでもいいけれど
改造した車で
サングラスをかけて運転している金髪の男
きっと歩くときはガニ股だろうな
どうでもいいんだけれど
そんなこんなで
家にたどり着いたときの
心のため息がまた出ていった
今点けた電球みたく簡単に
気持ちもオンオフできたらどれだけいいだろう
下を向いた気持ちのまま風呂に入る
体だけ温まって
少しして寝た
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