2015/07/10

海ねこ 僕ベンチ

生暖かい風
磯の匂いが届きそうな
海の近くの山

打ち寄せる波はみえても
音が聞こえない違和感を感じながら
警戒を解かないまま
横に座っている猫を見ている

視線を気にしていない振り
目線は海を見ながらこころはこっちを見ていそうな


『ほら ここならいい景色が見えるから座ってな』
とばかりに設置されたベンチ
製作者の意図に反し猫を見ている

そして...

素晴らしいうらいの白いラインを作る海に目をくれずに
僕は猫をみていて
猫はその白いラインを視界に入れながらも
心は僕を見ている

海と
 
猫と

僕と

ベンチが作る不思議な関係




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