見回す一帯が猫の死骸で埋め尽くされた山
臭いはない
頭蓋骨は真っ白になるまで乾燥していて
なぜか『供養』という言葉が浮かぶが
無造作に捨てられたそれらを再度見て
すぐに頭のなかから追い払う
太陽の光は
雲がない空から直接降り注ぐ
日に照らされた残骸
日常からすっぽりと抜け落ちた世界に
僕は足を止めたまま動くことができないでいる
ここは どこだ
ふと浮かんだのは
いつも過ごしている日常自体も 一体どこなんだろうってこと
深呼吸を した
何度目かの 深呼吸を
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