2011/08/05

流れ星流れた

悲しみの痛みでじっとしていられない夜

誰もいないたんぼみちを走る

冷たいコンクリートの橋の上で一休み

昔この道を自転車で通ったときにみた

流れ星のことを思い出した

全速力で走る自転車から 不意に振り返ってみた星空に走った細い光

あの時は進路に向き戻ったとき もう一本の星の流れをみたんだった

偶然に胸を締められた感覚が

いま鮮明に蘇る

現実に戻るとどうしても

見れないだろう連続の光のすじを欲しがってしまう自分

少し恥ずかしくなり

長い恋が終わった悲しみを

何でもいいから癒したいからだろうと

何も考えず空を見ていた

無音に包まれたこの空は

きらきらと星を輝かせる以外 何の変化も無い

目線を落とすと 地面の先に

遠くの道を走る車が ゆっくりと向こうへ走っている

その上に 流れ星

とってつけたような偶然に 僕は一人笑い上を見る



そこにあわられたもう一本の太い光 見たことの無い大きな輝きに

息や鼓動や私のすべてのものが確かに止まった

しばらくして我に返ると

こんなときは素直に 偶然以外のものを感じ取り

もう少し がんばってみよう と

夜空がくれた激励に背中を押され

立ち上がり 砂を払い家へ戻る

ゆっくり歩く帰り道

進むべき道のはるか上に

ひとすじの光

偶然を偶然にしたくない僕

三個目の流れ星に

頑張れといわれた気がした

頑張って生きるよう 優しくも力強く肩をたたかれた気がした

0 件のコメント:

コメントを投稿