湧いたばかりのぼくはただただ澄んでいた
何もわからないまま旅は始まって
人は個であり群であるって
下る途中で気付かせられながら
何かにぶつかって何かを覚えながら
誰かに出会って誰かと別れながら
時にはゆっくり時にはきゅうに曲がりくねりながら
いつか
海へとたどり着くのだろう
ねえみんな
僕たちのたどり着く海はどんなところなんだろうね
何かが同じで何かが違って
いるのだろうけれど
でも
海であることは変わりないんだろう
もうそろそろこの旅にも疲れたところ
海は近くもある遠くもある
もうすこし
下り続けなくちゃいけないみたいだ
湧き水だったころの澄んだなにかは
もうどこにも残っていないけれど
これまでのすべてが今の自分になっていること
悪くない
まあ
そう思えるだけ
少しはましな人生だったのかな