ドアを開けたら
明るかった
うれしい
涼しかった
うれしい
裏切られた記憶は
決して消えないけれど
小さな子供の
笑い声が聞こえて
楽しそう
年配の女性が3人で
道路沿で旅の本を開いていて
楽しそう
何度も悔しい場面が
繰り返し浮かんでくるけれど
それとこれは別
別だから
今は私も
笑顔で歩く
『あいつは悩み事なさそうでいいよな』って
言われるくらいに
ドアを開けたら
明るかった
うれしい
涼しかった
うれしい
裏切られた記憶は
決して消えないけれど
小さな子供の
笑い声が聞こえて
楽しそう
年配の女性が3人で
道路沿で旅の本を開いていて
楽しそう
何度も悔しい場面が
繰り返し浮かんでくるけれど
それとこれは別
別だから
今は私も
笑顔で歩く
『あいつは悩み事なさそうでいいよな』って
言われるくらいに
少しでも
嫌なことに遭いたくない
そんな時には
セキュリティアワー
何もしないことすらリスクに感じる
外に出ると交通事故
家にいたら地震で潰される
ありえないと思うことから
事故被害の可能性が始まる
さあ
いろんな可能性を考えて
怯えよう!
セキュリティアワー
信じている人こそ裏切られる
常に誰かが自分の個人情報を狙っている
大きな組織が
いつも監視している
安心した時こそ貶めるチャンスだと
セキュリティアワー
終わったら
今生きている奇跡を胸に
ゆっくり眠るといい
今日も何も
起こりませんでした
清々しい朝
いい天気
今日はいつもより涼しい
今日は 何人死ぬのかな
病気や
戦争
不遇な事故
老衰
人類は一体
絶滅までに延べ何人が
死を迎えるのだろう
歯を磨きながら考えた
それぞれが自身の『死』についての考えに
落とし所を持って生きている
だって
そうでないと
発狂してしまうだろうから
人は必ず死ぬ
現時点は
そうだ
今の医療技術や科学技術なら
そうだ
産まれて
産んで
死んでと
命を繋ぎながら
種として未来へ向かっている
蟻やネズミ達と
この時代を並走しながら
遠くから鳥の鳴き声が聞こえる
あの鳥も死ぬ
そう考えたら
いつもと違う聞こえ方がした
さあ
今日はどこに出かけよう
この瞬間
少し前にも
誰かが死んでいるとしても
私は
私の人生を生きなければ
いけないと思っている
キラキラ光るお星様
星の光も届かぬ闇で
今日もただ生をつなぐだけの人々がいる
人生を悔やみ
社会を恨み
他人を妬む
朝日が降り注いでも
心の闇は照らされない
ただただ闇
ひたすらの病み
笹の葉がいくらさらさらしようとも
のきばに揺れてしまうよ
お星さまきらきら
金銀はどこ?
ごしきの短冊
わたしは老いた
お星様がただただ
死にゆくわたしを見てる
時間に人生の背を押され
あっという間に歳をとった
運命の神様がそれぞれの人に描く
人生
私が受け取った台本は
けったいな筋書きで
けっこうな辟易ものだった
よくもまあ
ここまで生きてこれたもんだって
めくりなから苦笑する
のんびり川の流れでも見たいところ
なんて
思わないほどには
やりたいことも結構ある
僥倖なこと
僥倖なことだ
こんな台本の中でもやってこれたのは
悲しいことを
振り返らないようにしているから
自律って大事
本当に大事なことだ
積み重なっていく記憶
うまく管理しなくては
正気で生きてはいけません
何もやることがないことの多い
サンデーモーニングに目を覚ます
おはよう 自分
今日もよろしく
どんな終わりになるか
まだ見えないけれど
もう
こんな時間だ
人生の背をまた押され
ベッドから出て歯を磨く
アリだって
いつか自分が死ぬってわかってるはず
って
急に思い浮かんだ
まあそうだ
ウイルスだって
どうにかして生き延びようと
変異するもの
アリだって
逃げたり
物を食べる
でも
それでも
大きな敵に立ち向かう時もあるよね
女王アリの
テンプテーションがあったとしても
結果的に
自らの意思ってことで
自らの死体を築いて
山になる
私たちだって
そう
だから?
そう
だから?ってはなし
ライスボールって言葉にすると
おにぎりの温かみが感じられない
アイラブユーって言葉にすると
貴方を愛していますってほどには深みがない
そういう僕は
温かみや深みもない人間です
普段の風景から
いつもと違う何かも見出せません
ただただ普通に
日々を過ごしているだけの人間です
ライスボールの具は
明太子がいいなあ
そそがれたもの
人生を送る中で
溜まっていく負の液体
飲み干せる訳もなく
日々量を増している
日々の積み重ねで
濯がれたもの
救われる以上に
注がれてしまう
せっかく積んだ石を
崩され続ける人生
賽の河原は現世にも在ると感じると同時に
何故か
バベルの塔の罪深さを知った
そそがれたものに
前も後ろも囲まれながら
私はそれでも
石を積み続けるのだろう
わたしの正しいことを
あなたが正しいと思う必要はない
正しいと言ってくれれば嬉しいし
間違っていると言われたら苛立つだろうけど
どう思うのかは
わたしが決めることはできない
私達は 差があるひとびと
この前提をみんなが持って
生きていられたら
宗教の勧誘とか
何かの署名とか
無くなるかもしれないのに
ね