ふと一人で入った
個人経営の小さな洋食屋
古めかしいメニューを眺めた
注文後
かなり後にやってきた
チキンソテー
皿に小さく盛られたライスはボソボソで
切り刻まれてから時間が経った野菜で彩られたサラダ
風味がもう
死後硬直
チキンから染み出してくる
安っぽい肉汁とバターの貧しい風味が織りなす
損な香り
980円の価値とは
と考えさせられる
とてもタメになる食事を取ることができた僕は
煮出されたあと何度も温め直されたような
香りが旅立って久しいコーヒーを嗜んでいる
こんな体験も
人生の中で考えたら
ほんの一瞬のできごと
こういうのも糧にしないといけないんだっけ?
と独り言
4車線の道路を堂々と横断する人を見ながら
ランチの時間が終わった
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