2014/05/29

いたたまれない僕のおりたたみ傘

今日も、うまくいかないことに腹を立てた。

明日からも、うまくいかないことばかり起きるんだろうな。

折りたたみ傘はたたまれないまま玄関に置きっぱなし。

いたたまれない僕は文句ばかりたれっぱなし。

2014/05/25

こころ と モノ

お財布を何度開いてみても
増えるはずはないお金

ため息とともに店を出た

お金だけで幸せは得られないけれど
お金が無いことは不幸せの一つに間違いはない

誕生日
わたしはあの人に何を贈れるだろう

情けなさがまた
ため息を運んできた

あなたはきっと
「気にしないでいいんだよ」って
きっと笑顔をくれるのでしょう

でも
だからこそあなたに
私は両手一杯のプレゼントを贈りたいのです

2014/05/09

棒は波に襲われた

へやのなかで

真っ暗な闇のなかで

棒のようになって横たわると

なぜか海の風景が浮かんだ


きらきらと波は太陽を反射して

真っ暗な部屋にも

こころにも

あざけるように襲ってきては引いていく


棒は(僕は)

まっすぐなまま目を閉じて

脳に直接聞こえる

波の音に悩まされながら

眠った


2014/05/07

慈悲の眼差し 嘲笑の裏心

完全なものを求めすぎて人は

自分自身も愛せなくなっていく

幸せに向かうつもりが

不幸せに向かっていく悲しい滑稽さに

僕は涙が止まらない


神様

僕らが勝手に作り上げた神様

どうかあなただけは

これまで通り慈悲多き表情で

僕らを見つめていてください


見下し嘲笑する心の中を見せないままで

2014/05/02

犬と僕の1日

犬はただ座って

小屋の外を眺めている

目新しい何かが有るわけでもないのに


昇っていた太陽が

いつしか山の向こうへ降りていくまで

きっとそのままなんだろう


思い出したように餌を食べ

身体を足で掻いて

そして眺める作業へ


意味のない1日だなって思って

ふと

自分の1日がそれにどう勝るのか

答えられないことに愕然とした


辺りは真っ暗になって


犬は小屋へ

僕は家へ