2013/08/30

昨日の雨雲も払えない僕は

波が同心円状に広がるように

優しさに似た気持ちが溢れたなら

どんなに素敵なことだろう


昨日の雨雲も払えない僕は

悪い足元を

傘をさしながら歩く

抜け出せないまますべて引きずって


雨を喜ぶカエルの声が

どんどん大きくなって

耳をふさいでも遮れない

うずくまって叫ぶ

声にならない声で

2013/08/19

今日の蝉の鳴き声と昨日の蝉の鳴き声

思い通りに進むことなんて
全くなかった人生

でも

だからこその楽しさもあった

トラブルを乗り越えても

乗り越えられなくても


蝉は今日も
暑いなか鳴いている

僕は今日も
そんななか生きている

2013/08/15

言葉は心に

きれいな言葉も

きれいに見せようと発せられたなら

心には届かない


相手を屈させるためにでた理屈だってそう


出会ったことのないひとを思い出す、陽炎のいたずら

あなたのついた嘘たちは
確かに僕を傷つけた

でも今になって思うと
あんなに攻めたてるまでもなかったかな

嘘をつくこと
嘘をつかせること

上手くまとめられないし
上手くまとめてもどうなるわけじゃないけれど

ねえ

こんなにも暑いなか
冬のあの日を思い出したんだ

寒いなかベンチで
凍えながら笑ってたあの夜のことを

楽しさが
ほの悲しさにかわって

僕らは年をとったなあって
もう横にはいない君に話しかけたんだ

アスファルトの向こうの陽炎
ボーッと熱にやられながらの僕は
君を確かに思い出した

なつかしいな

楽しさも
痛めた心も

コンビニにはいって
空気の質が急に変わったなか
お茶を買って出た頃には消えてしまった思い出

2013/08/13

ベッドの温かさとくぼみ

扇風機が送る少し冷ややかな風

テーブルに置いたままのペットボトル

思い出して取りに行くと

ずいぶんと温かくなっていた


少し口につけ冷蔵庫へ入れて

また転がるベッドで

少し前にいた自分の跡と重なった


2013/08/04

天気次第

雨雲も青空も好き

そのときの気分次第

心が青空であれば

『はあ...』

あなたのため息は

人に聞こえるためにある

独り言だってそう


聞こえる人に気をつかわせて

疲れさせることに

意識的に目を背けて

周りを誘導さえしようとするずるさ