2013/09/26

歩き  嘆く

人ごみをすり抜けて

歩く

歩く


ぶつかるのはいつも

溶け込めない自分の心


帰路につきながら

嘆く

嘆く


夕暮れの長い影を見るといつも

笑われている気持ちになる

2013/09/17

緑樹のあった風景(心に、森に)


木がいっぱい施された
新築マンションの看板

うん、確かにここは木がいっぱいだった

その木を切り倒した場所に作った建物が
一体何を誇るというのだろう

僕という木を切り倒しながら
自分ではない何かを造り上げ
この世界を生き抜いて来た僕は
決して看板には自分を描かない

いけない
看板一つにこんなに腹を立てるなんてね

うん、確かに僕はせいいっぱいだった

2013/09/14

遠くで聞こえる虫の音

人はいつか死んでいくのね



2013/09/12

みっつの選択+1

未来なんていずれ訪れる何かでしかなくて
現在はただ過去になるだけの瞬間の集まり

それをかきわけ進むぼくは過去を振り返る余裕はない

そんな生き方でどれだけ時間を費やしただろう

馬鹿だったと自分を貶めても痛いだけだし救いはないし

仕方ないと自分の傷をなめても鉄の味だし

素晴らしい選択だったと自画自賛する絵の具もない


さあて それではどう振る舞えばいい?


とか立ち止まると現在が処理しきれないほど立ち塞がるので

結局現在を捌くだけの人生を送りそうです

2013/09/05

自分から目を背けて何処かに本当の自分がいるはずだって思う前に

ずっと気が済むまで目を瞑って

真っ暗な世界を見つめなさい


ずっと気が済むまで耳を塞いで

音のない世界で耳を澄ましなさい


何処にだって

あなたがいるところにしか あなたはいない

それがあなた自身でちゃんと理解できるまで