しぃ・・・っ
まだきちんと眠っていないから
もう少し音を立てずにいて
小さなネズミの赤ちゃんが
廃墟の穴の空いた壁の向こう
眠りにつこうとしている
車が通る音がする度
母親ネズミは赤ちゃんが起きないか心配する
もういいかな
行ってらっしゃい
気をつけて
明日
早く目を覚ます子供のために
虫を取りに行った父親ネズミ
眠りから覚めないよう
母親ネズミはそっと横で眠る
翌朝
帰ってこない父親ネズミを
壁から少しの距離の
扉の向こうで
猫からかじられた死体を見つけるまでの
ほんのわずかな
幸せだったひと時
2016/06/15
2016/05/30
太陽に向かって後ろを向いた
太陽に向かった後
後ろを向いて足元を見てみると
太陽と僕とを結ぶ直線上に影ができる
ねえ
君は僕の真似をしているけれど
決して僕だとは誤認しないし
話すこともできないじゃないか
いじわるをして
壁に君を映してみたら
壁に張り付くように
無様な格好になったけれど
君はそれを僕に
やめさせることは出来ない
少しの間眺めて
飽きてしまうと
僕は家路についた
またいつか
暇な時に君で遊んでみようと思う
少し
生きることにつかれた時にでも
その何日か後の週末
特にすることのなかった僕は
太陽に向かった後
後ろを向いた
後ろを向いて足元を見てみると
太陽と僕とを結ぶ直線上に影ができる
ねえ
君は僕の真似をしているけれど
決して僕だとは誤認しないし
話すこともできないじゃないか
いじわるをして
壁に君を映してみたら
壁に張り付くように
無様な格好になったけれど
君はそれを僕に
やめさせることは出来ない
少しの間眺めて
飽きてしまうと
僕は家路についた
またいつか
暇な時に君で遊んでみようと思う
少し
生きることにつかれた時にでも
その何日か後の週末
特にすることのなかった僕は
太陽に向かった後
後ろを向いた
2016/04/28
月は何も知らず(知っていたとしてもそうとは振る舞わず)のぼる
真っ赤な顔をして真っ赤な嘘
認めない嘘は真実?
嘘の可能性が著しく高い最終確認?
夕焼けがいつの間にか
沈みかけの真っ赤な太陽
陥落するハリボテの薄い嘘
その先は太陽の光無き
真っ暗な夜
月が何も知らずゆっくりとのぼる頃
その冷たくも温かい光は
どんな表情に注がれるのだろう
2016/02/10
宇宙っていうとすぐ はるか遠くを考えてしまう人へ
この宇宙は人が言うには
今でも膨張をしているらしい
そして
膨張する前の空間が何かも
そもそも宇宙の外も中もどうなっているかも分からないらしい
ずっと上に有る空の向こうに
地上から手をのばしているみたい
翻って僕らは
お互いの心の中すらすべて分かるわけではない
分からないことや
できることの限界の多い世界
僕はいくら地球がひっくり返ったって
『願いはきっと叶う』なんて
馬鹿げた事をいうつもりはない
見えないずっと遠くだけじゃなく
僕の手の届く範囲のここだって
宇宙の一部
遠くを見るばかりで
近くを見過ごさないで
たまには空を
見上げるのもいいけれど
今でも膨張をしているらしい
そして
膨張する前の空間が何かも
そもそも宇宙の外も中もどうなっているかも分からないらしい
ずっと上に有る空の向こうに
地上から手をのばしているみたい
翻って僕らは
お互いの心の中すらすべて分かるわけではない
できることの限界の多い世界
僕はいくら地球がひっくり返ったって
『願いはきっと叶う』なんて
馬鹿げた事をいうつもりはない
見えないずっと遠くだけじゃなく
僕の手の届く範囲のここだって
宇宙の一部
遠くを見るばかりで
近くを見過ごさないで
たまには空を
見上げるのもいいけれど
2016/01/31
宵闇
宵闇に
潜ませていた暗い思いが
目を光らせている
俺は隠れているけれど
決して何処かへ行ったりはしない
俺がここに居ることを
忘れたふりなんてするんじゃないぞ
と
朝になると
闇と一緒に居なくなったように見えるが
見えないだけで
また夜には光る目が知らせてくれる
宵闇に
潜ませている暗い思いが
歯を光らせている
俺は動いてはいないけれど
決してこのまま動かないわけではない
俺がここに居ることで
ずっと平穏が続くなんて思うんじゃないぞ
と
潜ませていた暗い思いが
目を光らせている
俺は隠れているけれど
決して何処かへ行ったりはしない
俺がここに居ることを
忘れたふりなんてするんじゃないぞ
と
朝になると
闇と一緒に居なくなったように見えるが
見えないだけで
また夜には光る目が知らせてくれる
宵闇に
潜ませている暗い思いが
歯を光らせている
俺は動いてはいないけれど
決してこのまま動かないわけではない
俺がここに居ることで
ずっと平穏が続くなんて思うんじゃないぞ
と
2016/01/17
川辺に座りて
川辺に座り
近くを飛んでいる小さな虫を見て
こんなちっぽけな存在でも
自然の連鎖何かに含まれているんだって関心した
同じ生き物とはいえ
そんな地球の脇役の中の脇役に生まれたことを
少し同情しつつ
結局役割の大きさに関わらず
生命は終わるものなんだよなって
悲しい悟り
同じ人間でも
辿る人生は色々
年代や
国や
種別や
持って生まれた特徴や
生まれた後の境遇
等などで変わるけれど
寿命という砂時計は
さらさらと進んでいく
残った砂の量は誰にも分からない
どんな人生を送っても死んでしまうからこそ
その間は楽しく暮らしていたいって思えた
ふと気付けば
辺りは夕暮れ
耳の近くを
少し不快な羽音を立てて
虫が通りすぎていった
近くを飛んでいる小さな虫を見て
こんなちっぽけな存在でも
自然の連鎖何かに含まれているんだって関心した
同じ生き物とはいえ
そんな地球の脇役の中の脇役に生まれたことを
少し同情しつつ
結局役割の大きさに関わらず
生命は終わるものなんだよなって
悲しい悟り
同じ人間でも
辿る人生は色々
年代や
国や
種別や
持って生まれた特徴や
生まれた後の境遇
等などで変わるけれど
寿命という砂時計は
さらさらと進んでいく
残った砂の量は誰にも分からない
どんな人生を送っても死んでしまうからこそ
その間は楽しく暮らしていたいって思えた
ふと気付けば
辺りは夕暮れ
耳の近くを
少し不快な羽音を立てて
虫が通りすぎていった
2015/12/31
当たり前?
砂浜は別に
恋人たちの雰囲気を
盛り上げるために出来たわけではないし
さざ波の音は
傷ついた心を癒やすためのものでもない
人間は勝手に思い込んで
いろんなものに役割を与えてきた
太陽は優しさの感情は無いし
月は心を映す鏡でも何でもないんだ
産んでくれたからって
産んだからって
そんなにずっと親子は密接でなくたっていいんだけれど
親子って多数の人にとって
大事な関係であり続けているのが不思議でならない
当たり前ってあんまり
当たり前であり続けるほどの基盤をもたないってことを
皆知らないし
知ろうともしない
恋人たちの雰囲気を
盛り上げるために出来たわけではないし
さざ波の音は
傷ついた心を癒やすためのものでもない
人間は勝手に思い込んで
いろんなものに役割を与えてきた
太陽は優しさの感情は無いし
月は心を映す鏡でも何でもないんだ
産んでくれたからって
産んだからって
そんなにずっと親子は密接でなくたっていいんだけれど
親子って多数の人にとって
大事な関係であり続けているのが不思議でならない
当たり前ってあんまり
当たり前であり続けるほどの基盤をもたないってことを
皆知らないし
知ろうともしない
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