2017/03/12

たなびく穂に

ざあっと 音がして

風を運んでいるかのように

たなびく 水田の稲穂

それは とても青かった


僕は ただ

身動きもせずに

体全体で それを 感じていた


体全体で それだけを 感じていた


最初に運ばれた風が かなり遠くまで進んだ頃

ふと我に返って 止めていた歩を進めた


しなだれた歩が たなびく穂に

少しだけ 力をもらって












どうしてこの世は

知らなくて良いことばかり知らされて

やらなくても良いことばかりやらされるのだろう


食べ物に無理やり色をつけて見栄えをよくする食品メーカー
良いところは無駄にアピールするくせに
都合の悪いことは華麗にごまかす

効果があるか考えもせずに鵜呑みにするダイエット法
20年の間に一体何種類
生まれては消えているのだろう


きらきらと
夕暮れに川は
鮮やかな朱色を反射する

それをみて
私はなんとなく

ほっとする

ギラギラと
人波に街は
鮮やかにネオンを輝かす

それをみて
私はどことなく

ぞっとする

2017/03/06

罪とバチ

悪いことをしたから
バチが当たるというのは
ただの脅し

悪いことをすると
何か運の悪い事があったときに
悪いことをしたからだと思っていしまう

それこそがバチ


2017/03/01

木をみて木と認識する不思議

木を見て思ったこと

木を見てなぜ 木と認識できるのだろう

木のようで木ではない何かかもしれないのに


どうでもいいこと

どうでもよくないこと


すべて自分次第


月を見て

きれいだなと思う日と

落ちてきたらやだなって思う日もある


やりたくないことばかり

やらなくていいような理由ばかり浮かぶ不思議

やりたいことは

何をさておき ってな感じなのに


どうでもいいこと

どうでもよくないこと

すべて自分次第

2017/02/24

さようならオムライス

何か適当にライスをかためて
薄く伸ばした卵の膜を乗せてみた

はじめまして オムライス

あまりに殺風景なので
赤いケチャップを乗せてみた

こんにちは オムライス

スプーンで食べてみると
中の見窄らしいライスが出てきた

さようなら オムライス

スカスカの中身を
少し装飾したところで
すぐあなたの本性はバレてしまう

ごきげんよう オムライス

次お会いするときは
もう少し

マシな中身だと期待して お別れの言葉を


2017/02/22

重なる嘘

嘘をついて

嘘じゃないと言った


この気持は本当だよって言って

伝えた気持ちは本当かどうか誰もわからないし

嘘をつくことが

本当に悪いことなのか僕にはわからない


ちょっと反対に

今から言うことは嘘だよって

伝えた気持ちは嘘かどうかわからないし

本当のことを言うことが

本当に良いことなのか僕にはわからない


自分のことをイルカだと思っている人が

僕は人間ですって言った

こんな風に 嘘とか本当とか考えることすら意味のないこともある


重なる嘘

希少な本当

目を開いて

心を閉ざす

雨音は耳を通りすぎる

踏みつけた水たまりの飛沫は

カエルの頭にかかって弾けた

2017/01/21

死を受け入れる人たちの あなたへのちょっとした演説

さあ やっと死について考えることができたのですね

いくら楽しんで 悲しんで 苦労して 楽をしたところで

人には平等な氏が訪れることを


いらっしゃい あなたを迎えましょう

で

どんな絶望にとらわれたかを聞かせてもらいましょうか



一言では表せない

重く苦しい気持ちになったのですね

よろしい

やっとあなたは一歩を踏み出せたのです


当分はその考えに苛まれ

少しの間忘れ

ふと思い出す

そんな繰り返しを続けていくことでしょう



これであなたの生は

やっと前を向いたものになりました

一度きちんと受け入れること

先ず大事なことは そこなのです


今までの生活に

意味が増して行くことでしょう

どんな死に様を迎えるか

死を迎える際(そんなことを考えられる死に様に限りますが)

どれだけ受け入れられる人生を送るか

そう考えられたら 一生ものの(文字通りの)目標を持てるわけです


目に見えぬ 考えても答えが出ないことだからこそ意味がある

あらためて あなたを迎えます


良き人生を!