2025/04/29

どこでもうたを

土器でぶん殴られたような

ドキドキに

宇宙が揺れた

僕の宇宙中が

震撼

新幹線

ドリルで地面に潜る

突き抜けるまで

神官

祈るひたすらに

この宇宙が

いつまでも続きますように


人間

いつか死ぬ

地球

いつか死ぬ


宇宙は?

ねえ?


僕は歌う

ただ

自分のために


僕の世界は

僕がいないと

存在できないから


僕は

僕であるために

歌う


どこでもうたを

土器のような震撼

新幹線のドリル

神官の祈り


たらららと




2025/04/24

思い出を人質にしないで

積もった思い出
人質にしないで
これからのなにかを
決める時に

きっと
「今」の気持ちで
決めていいこと
多いはず

夏を迎える前の
ひとときの涼しい日
曇り空でも
僕は上を向く

足元は見えないけど
きっと足は
うまくやってくれるはず
歩いて行ける

後ろから何かの足音が聞こえる
悩み?
それとも夏?
これからの凛とした未来?

悩みなら振り切って
夏なら澄まし顔で追い抜かれて
凛とした未来なら共に
僕は歩くよ

雲の切れ間に太陽の笑顔
眩しいなあ
僕の未来も
そうあればいいのに





2025/04/15

鐘の音

あのね
終わりを告げる鐘を
鳴らしてしまえばもう

これまでのいろいろなことの
意味がなくなっちゃうんじゃないかって
鐘を打つ手が止まったまま

悲しいね
あんなにたくさんの
楽しかったことが

これで増えていかないんだって
思ったら
鳴らせない

でもね
始まりを告げる鐘だけは
どこにもないんだもう

いろいろなことが
あの頃に戻る道を閉ざしてしまってて
鐘が鳴るのを待つだけの間(ま)

悲しいね
あんなにたくさんの
楽しかった日々を過ごせた人と

こんな終わりが待っていただなんて

せめて
こころだけは裏切らず
この鐘を鳴らすことにしよう

もう少し
あと少し
待った後で

鐘の音が聞こえた時
僕とあなたが
未来へ踏み出せますように



2025/04/13

Saito

斎藤
それは夢
斎藤
それは泡沫

世界にここだけの場所
宇宙で起きた奇跡

斎藤の苗字をもったひとと
一度も仲良くなったことがない

私の未踏地域
神秘の園
斎藤
斉藤
西藤
そのたのすべてのSaitoも





2025/03/29

まっぷたつ

 朝

まっぷたつに

パンを引き裂いた

片一方はマーガリン

もう片一方はイチゴのジャム


まっぷたつに

箸が折れた

片一方は持つところ

もう片一方ははさむところ


さて

私のこれからの話をしよう

こっちのみちと

あっちのみち

どっちも大変でしかないけど

ちょっと残るものが違うみち


私のこれからがまっぷたつ

決められないまま

悩みは続く


私の未来には

マーガリンもジャムも

一緒にはできないみたい

持つところとはさむところも

一緒には残せないみたい


この溜め息を

まっぷたつにできるくらいの

決める勇気が

沸き起こらないものかと

まつふたつの

私の未来が

早く選べと

夢に出てきた


2025/03/22

ぬぐう

ぬぐう

ぬぐう

汗を

涙を


こんなに走って

汗が出ないわけがない

こんなに悲しくて

涙がでないわけがない


立ち止まったら

もっと大きな悲しさに

追いつかれてしまいそうだ


力がつき

脚はついに

とまってしまった


水分がつき

汗も涙も

とまってしまった


水を飲もう

身体が冷たくなる

水分がもどってくる


そして私は


くちをぬぐって

悲しみをぬぐった



2025/03/12

そしてあなたは

優しいひとが教えてくれた

「明日は雨」


愚かな僕は傘を持たず

雨に濡れた


優しいひとは笑ってくれた


「心は晴れ」

僕はつぶやいた


そしてあなたは

また笑ってくれた

今度は違う意味で